2018年03月19日
東レ、米国最大規模の下水飲料水施設に中空糸膜
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

東レは19日、米国サンディエゴ市(カリフォルニア州)が建設中の米国最大規模の下水飲料化施設向けの膜に、中空糸限外ろ過膜(UF)膜「トレフィル」を受注したと発表した。1日当たり処理量は約15万m3。2021年の稼働開始に合わせ19年から同製品の出荷を開始する。

米国では現在、水不足が深刻で、海水淡水化などの造水技術に期待が高い。特に西海岸に位置するカリフォルニア州、フロリダ州、テキサス州などでは下水の再利用計画も進と見られている。

下水を飲料水に再生させるためには衛生の確保が最重要で、そのためにオゾン処理・活性炭処理・逆浸透(RO)膜処理・紫外線殺菌など、何重にも及ぶ処理工程が必要となる。これらの中でUF膜トレフィルは、逆浸透(RO)膜処理の前段階で汚濁物や病原性微生物といった懸濁物質をほぼ完全に除去する重要な役割を担う。

東レはこれまで、米国でH2Oイノベーション社(本社:カナダ)と共同で大型装置によるパイロットテスト検証を実施してきた。この検証でUF膜トレフィルの性能が評価されたことが今回採用の決め手になった。


ニュースリリース
http://www.toray.co.jp/news/environment/detail.html?key=5E44FF608FFF1B09492582500020C642