2019年07月09日
三菱ガス化学、プラスチックのリサイクルプロジェクトを始動
特殊ポリカーボネート樹脂の廃棄物をゼロに
【カテゴリー】:環境/安全(経営)
【関連企業・団体】:三菱ガス化学
スマートフォンで使用される「ユピゼータ EP」製の光学レンズ

三菱ガス化学は9日、同社の特殊ポリカーボネート樹脂「ユピゼータ EP」の新プラントが完工するのにあわせ、プラスチックの廃棄物削減に向けた「特殊ポリカーボネート・リサイクルプロジェクト」を始動し、製造工程で発生する廃棄物をゼロにすることを目指すと発表した。鹿島工場内に建設中の「ユピゼータ EP」の新プラントが9日に完工、10月より商業運転を開始する予定。

特殊ポリカーボネート「ユピゼータ EP」は、スマートフォンやタブレットなどに搭載される高機能小型カメラレンズの材料。高屈折率と低複屈折を両立させ、成形性も兼ね備えた光学材料で、特にスマートフォンの薄型化に寄与する材料。

射出成形品 レンズ部品およびスプルー、ランナー
最終製品のカメラレンズは「ユピゼータ EP」を射出成形で製造されるが、必要となる部品以外のスプルーやランナーといわれる部分は廃棄されていた。
同社はリサイクル技術の開発に目途が立ったことから、「特殊ポリカーボネート・リサイクルプロジェクト」として、スプルー・ランナー部分を回収・リサイクルし、製造工程で発生していた廃棄物をゼロにする活動を進めることにした。これにより「ユピゼータ EP」の総生産能力は従来の3,000トン/年から5,000トン/年以上となる。

ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1562665769.pdf