2019年07月16日
JNC、超高色純度の有機ELディスプレイ用青色発光材料を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:JNC、関西学院大学

JNCは16日、関西学院大学の畠山琢次教授とJNCの子会社 JNC石油化学の共同研究チームが、量子ドットやLEDを超える色純度を持つ有機ELディスプレイ用青色発光材料の開発に成功したと発表した。

有機EL(OLED)ディスプレイは、液晶ディスプレイに代わるフラットパネルディスプレイとして実用化が進んでいるが、有機系発光材料は、発光の色純度が低い(発光スペクトル幅が広い)という欠点がある。また、フィルターによる色純度の向上には限界があるため、色純度が高い発光材料の開発が望まれていた。

畠山教授らは、発光分子の適切な位置に2つのホウ素と4つの窒素を導入し、共鳴効果を重ね合わせることで、発光スペクトルの広幅化の原因である伸縮振動の抑制に成功し、窒化ガリウム系LEDやカドミウム系量子ドットを超える色純度を持つ有機系青色発光材料(ν-DABNA)の開発に成功した。

この研究成果は、2019年7月15日(英国時間)に英国科学誌「Nature Photonics」のオンライン速報版で公開される。


ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1563326660.pdf