2019年07月29日
東レ、車載用タッチパネル 大画面化が可能なメタルメッシュ電極 RAYBRIDを量産販売開始
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは29日、車載用ディスプレイに求められる高視認性を向上させ、画面の大型化や曲面化が可能なメタルメッシュ電極 感光性導電材料RAYBRIDを実用化、本格的な量産と販売を開始したと発表した。

新たなRAYBRIDを用いることで、大型で見やすく操作がしやすい車載用ディスプレイを実現し、快適な運転や車内空間づくりに貢献できる。
従来の車載ディスプレイはITO電極を用いており、画面を大型化すると接触部の電気的変化を感知しにくく、反応遅れや誤操作に繋がる恐れがあった。メタルメッシュ電極に用いることで、肉眼では電極が見えず、視認性が高い大型ディスプレイを作ることが出来た。

同社は、2012年に感光性導電材料RAYBRIDをスマートフォンの引き出し配線用途として事業展開してきた。


<語句の説明>
・メタルメッシュ電極
タッチパネルの表示部に銀などの金属を細い格子状に張り巡らせた電極。4μm未満の微細配線を形成することで、視認性に優れたタッチセンサーを作ることができる。また、屈曲性に優れている。

・ITO電極
タッチパネル等の電極にIndium Tin Oxide(酸化インジウムスズ)を用いたもの。量産実績が豊富で信頼性があるものの、電極が肉眼で見えてしまう「骨見え現象」と抵抗値の高さが課題であり、8インチ以上の大画面ディスプレイには対応できないと言われている。


ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1564381770.pdf