2019年08月19日
住友化学、インド国営石油会社にPO技術ライセンス
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は19日、インドの大手国営石油会社 バーラト・ペトロリアム社(BPCL)との間でプロピレンオキサイド(PO)製造技術のライセンス契約を締結したと発表した。

BPCLは、国内4工場に合わせて日量約84万バレルの原油精製能力を有する。現在、ケララ州コチにある製油所で、ウレタン原料となるPO およびポリオール生産設備の新設を含む大規模な石油化学プロジェクトを推進している。PO 生産では、住友化学の開発技術採用を決めた。生産能力は年産30万トンで、2022年の完成を目指し、詳細設計を進める。

住友化学のPO 製造技術は、クメンを循環利用するクメン法PO単産プロセスで、世界で初めて同社が工業化に成功した。SMなどの併産物がなく、独自開発の高性能なエポキシ化触媒と組み合わせることで、高収率と省エネ、高い運転安定性を実現する。

住友化学は千葉工場やサウジアラビアのペトロ・ラービグ社で運転実績をもつほか、韓国S-OIL 社にライセンスした年産30万トンのプラントが2018年から操業中。また、タイPTTグローバルケミカル社の子会社に対してライセンスした年産20万トンプラントも、2020年の完成に向けて建設工事中だ。


<BPCL の概要>
会社名 : Bharat Petroleum Corporation Limited
本社 : インド共和国マハラシュトラ州ムンバイ
設立 : 1952 年11 月
会長 : Shri. D. Rajkumar
主な株主: インド政府53.29%


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1566184647.pdf