2019年09月11日
免疫生物研、体外診断用医薬品が製販承認取得
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

免疫生物研究所(本社:群馬県藤岡市、清藤 勉社長)は11日、同社が開発した体外診断用医薬品「Tauタンパク-IBL」及び「pTauタンパク-IBL」が製造販売認証を取得したと発表した。

タウ蛋白は、神経軸索に存在する分子量約5万の微小管結合蛋白質で、正常なリン酸化を受けることで微小管の重合や安定化に関与している。また、微小管以外にも様々な蛋白質と結合することで、生後の脳の成熟や神経発生など、脳神経系で起こるさまざまな現象に関わる。このタウ蛋白がスレオニン181位リン酸化のような異常なリン酸化を受けることでアルツハイマー病などの神経変性疾患の原因となると考えられている。

同社は、これらの物質に着目して今回、脳脊髄液中のタウ蛋白および181位リン酸化タウ蛋白を特異的に測定できるELISAキットを体外診断用医薬品として製品化した。

タウ蛋白およびリン酸化タウ蛋白は、アルツハイマー型認知症をはじめさまざまな神経変性疾患の診断の補助や研究などに用いられてきたが、新製品は従来の測定法では測定範囲外となっていた高値検体や夾雑物質の影響が懸念される検体に対しても測定が可能となったのが特徴としている。なお、20年3月期の業績予想には織り込み済みとしている。