2019年09月30日
住友化学、ニューファーム社の南米子会社4社買収
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は30日、オーストラリアの大手農薬会社ニューファーム社との間で、同社グループが所有するブラジルの子会社1社およびアルゼンチン、チリ、コロンビアの子会社3社の全株式を、住友化学子会社の住友化学ブラジル社と住友化学チリ社を通じて取得することで合意したと発表した。

南米地域は、現在、世界の農薬市場の約25%を占めてり、規模は北米や中国を上回るが、世界の食料需要増加を背景に、同地域での農薬市場はさらなる拡大が予想される。

ニューファーム社へは2010年に出資・事業提携して以降、世界31カ国で販売提携するなどシナジー効果を発揮してきた。一方で2016年にインドの農薬会社を買収、さらに同国内で上場手続きを進めるなど、グローバルフットプリント(自社の販売網)拡大にも注力し、世界規模事業を拡大してきた。

今回の買収によって、南米地域における住友化学の農薬売上高は約3倍となり、北米地域を上回る規模となる。また、同社が独自開発し2020年以降に市場投入するダイズさび病などに高い効果を示す新規殺菌剤(一般名:インピルフルキサム)の開発をニューファーム社と共同で加速させ、製品ラインナップの拡充につなげる。

今回強化する南米地域での自社販売網を活用し、上市直後から「インピルフルキサム」の販売を確実に積み重ねることで、同地域での飛躍的な増収につなげる。また、南米地域に新たに製剤拠点を獲得できることから、既に保有しているブラジルの研究開発拠点と合わせて、開発から製造、販売まで一貫した事業運営を実現していく方針だ。

ニュースリリース参照

ニューファーム社の南米子会社4社の買収に合意
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1569803583.pdf

ニューファーム社の南米グループ会社の株式取得に関するお知らせ
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1569803583.pdf