2019年10月08日
碧素(ペニシリン)の製造許可申請書「未来技術遺産」に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:なし

Meiji Seikaファルマは、同社の前身である明治産業(明治製菓)から1945年に提出された碧素(ペニシリン)の製造許可申請書が、2019年度重要科学技術史資料(未来技術遺産)に登録されたと7日発表した。

ペニシリンは1928年に英国で発見され、感染症に効く奇跡の薬として知られ、第二次世界大戦中にも使用されたが、当時ペニシリンの実用化に成功したのは英米を除くと日本だけだった。日本では、ドイツのキーゼ報告を頼りに、医、理、工、薬、農学の研究者によるペニシリン研究委員会を結成し、独学で1年以内にペニシリンの大量生産を開始するという一大成果を成し遂げた。だが、当時の製造に関する資料はほとんど残っておらず、昭和20年4月の日付がある本資料は、化学的に不安定なペニシリン(碧素)の開発に成功し、戦時中に実際に製造しようとした事実を伝える貴重な資料として重要であるとされた。

このペニシリン製造技術は現在、承継会社であるMeiji Seikaファルマに引き継がれ、国民の健康増進に貢献している。