2019年10月08日
東大と理研、酸化ストレスによる統合失調症メカニズム解明
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東京大学大学院医学系研究科の廣川信隆特任教授と理化学研究所の吉川武男チームリーダーらの共同研究グループは8日、酸化ストレスによる統合失調症の発症メカニズムを解明したと発表した。

カルボニルストレスを伴う統合失調症においてCRMP2タンパク質がカルボニル化修飾を受けて多量体化し、その細胞骨格の制御機能を失うことが疾患発症の分子基盤の1つである可能性を明らかにした。

<発表のポイント>
(1)カルボニルストレスを伴う統合失調症において、カルボニル化修飾を受けたCRMP2 タンパク質が多量体化して細胞骨格の制御機能を失うことが疾患病態の基盤にある可能性を初めて示した。

(2)これまでカルボニルストレスがどのように統合失調症の病態を引き起こすのか不明であったが、患者由来iPS 細胞と原子レベルの構造解析によって新しい分子経路が明らかになった。

(3)カルボニルストレスを伴う統合失調症の詳細な分子病態が明らかになったことにより、統合失調症における分子標的治療・創薬、及び発症予防法開発を促進する基盤となる。

本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)脳科学研究戦略推進プログラム「臨床と基礎研究の連携強化による精神・神経疾患の克服(融合脳)」および日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金基盤研究による支援を受けて行われた。

研究内容の詳細は、科学雑誌「Life Science Alliance」10月7日付に掲載された。