2019年10月11日
東北大、オートファジーの創薬応用へ新手法開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

東北大学大学院生命科学研究科の有本博一教授らは11日、オートファジーの創薬応用を容易にする新手法AUTAC(オータック)を発明したと発表した。AUTACは、細胞内に存在する特定の物質を狙い撃ちすることによって、選択的にオートファジー分解する。例えば、ミトコンドリアに障害のある患者由来細胞に対するAUTACをデザインすると、短期間の処理でミトコンドリア機能や形態に顕著な改善をもたらします。

オートファジーは、我が国が強みを持つ研究領域で、創薬応用への期待も高い。だが、既存のオートファジー活性化剤は、分解する相手を選ぶ能力を持たない短所があった。

AUTACは、多様な疾患標的について個別にデザインできることから、幅広い応用が考えられ、今後の創薬研究の手法を大きく変える可能性がある。 とくに製薬企業において活用が見込まれる。

本研究成果は、米国の科学誌「モレキュラー・セル」 (Molecular Cell) オンライン版に日本時間10月10日に発表された。