2019年10月16日
旭化成とライオンの再生プラ開発、NEDOが先導採択
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:旭化成、ライオン

旭化成とライオンの両社は16日、両社が参加する「マテリアルリサイクルプロセスの研究開発プロジェクト」が、NEDOの「先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択されたと発表した。

●研究開発プロジェクトの概要

 地球環境の保全が重要視される中、使用済みプラスチックを資源として再利用する「マテリアルリサイクル」技術開発が求められている。

 旭化成とライオンは、福岡大学工学部の八尾滋教授(化学システム工学科)が主導する計18の企業や大学・研究機関が参画する本プロジェクトの中で、再生ポリエチレンをベースとした環境製品生産及び資源循環社会システム研究を行う。研究では、一般家庭等から廃棄・回収される容器・包装プラスチックなどを再生した原料を配合したペレット製品の開発から、当該ペレットを使用した容器の成形性評価、最終製品としての品質評価までを、各工程を専門とするメーカーと共同して実施する。本検討を通じて、旭化成とライオンは、プラスチックのリサイクルシステムを構築する技術を開発する。

●各社・法人の役割

(1)容器・包装プラスチックなどの回収および選別(株式会社 富山環境整備)
(2)リサイクル原料を使用した配合技術の開発(リサイクル樹脂の性能を回復する配合技術の開発)及びペレット製品の設計・開発(旭化成、福岡大学、神戸大学)
(3)リサイクルプラ成形加工技術の開発(配合ペレットから容器を製造)(メビウスパッケージング)
(4)リサイクルプラを含む容器に、内容物を充填し最終製品として評価(ライオン)

 これらのリサイクル素材を活用した技術開発により、バージン(未使用)素材と同等の物性を示す材料に再生する革新的な技術開発を行う。さらに同技術を社会実装して再生材料の利用拡大を図り新産業創出を目指す。