2019年10月29日
京都大、血中遊離DNAの高精度解析手法を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:京都大学

 京都大学は29日、医学研究科の小川修教授らの研究グループが、分子バーコード法と呼ばれる手法と情報解析法を組み合わせて、血中遊離DNAのシークエンスデータから、がん細胞に由来する微量の突然変異を高精度に検出する解析手法(eVIDENCE ソフトウェア)を開発したと発表した。

 がん罹患者の血液中には、白血球などの正常細胞から遊離したDNAのほかに、がん細胞から遊離したDNAが存在することが知られているが、がん細胞由来のDNAが微量なために、次世代シークエンサーを用いたcfDNAの解析では、がん細胞に存在する突然変異を正確に検出することが困難という問題点があった。

 本研究成果は、血液中に存在するがんの変異を検出することで、リキッドバイオプシーによるがんゲノム医療の実現に貢献するものと期待できる。

 本研究成果は、2019年10月22日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載された。