2019年11月08日
第一三共、糖尿病性腎治療薬 第3相臨床結果 発表
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:第一三共

第一三共は8日、エサキセレノン(ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー)について、糖尿病性腎症患者を対象とした国内第3相臨床試験で、主目的(主要評価項目及び重要な副次評価項目)を達成し、同結果を米国ワシントンで開催中の米国腎臓学会議(ASN)で公開したと発表した。

早期糖尿病性腎症患者455名を対象に、エサキセレノンの有効性及び安全性を検証するプラセボ対照二重盲検比較試験を行った。

本試験の主要評価項目である治験薬投与終了時の尿中アルブミン/クレアチニン比の寛解達成率で、プラセボ群に対しエサキセレノン群の優越性が示された(プラセボ群:4.0%、エサキセレノン群:22.1%)。
 
また、重要な副次評価項目である治験薬投与終了時のUACRの減少率については、プラセボ群に対しエサキセレノン群の有意な減少が観察され、早期から顕性期への進行率では、プラセボ群に対しエサキセレノン群の有意な減少が観察された(プラセボ群:7.5%、エサキセレノン群:1.4%)。

同試験では新たな安全性の懸念は見られなかった。安全性評価項目である全有害事象と重篤な有害事象の発現率は両群とも同程度、また血清カリウム値上昇例の発現率ではプラセボ群に対しエサキセレノン群で高い傾向を示したが、エサキセレノン投与中止後には回復傾向を示した。