2019年11月08日
東北大、「菌類が決断・記憶能力を持つこと」を発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

東北大学大学院農学研究科の深澤遊助教と英国カーディフ大学のLynne Boddy教授らは8日、木片から土壌中に伸びた菌類の菌糸体が新たな木片を見つけたときに、その木片に完全に引っ越すか、もとの木片にとどまるかを、新しい木片の大きさによって決断していること、また新しい木片の方向を記憶する能力があることを発見したと発表した。

菌類の菌糸体が新しい木片(エサ)を見つけたときに、新しい木片に引っ越すか元の木片にとどまるかを、新しい木片の大きさで決断していることを発見した。菌類の菌糸体が新たに見つけた木片の方向を記憶していることもわかった。

脳も神経系も持たないカビ状の菌類の菌糸体がもつ知性のメカニズムを解明することは、知性の進化的起源の解明や、生態系の物質循環の理解に役立つと考えられる。

同研究成果は2019年10月19日に微生物生態学の国際誌「The ISME Journal」のオンライン版で公開された。