2019年11月15日
三井化学、軟包材のマテリアルリサイクル実証へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は15日、主に食品包装用に使用される軟包材を対象に、廃プラスチック削減に向けたマテリアルリサイクルの実証試験を開始したと発表した。

プラスチック循環利用協会が発表した2017年の統計資料によると、日本の廃プラ総排出量は年間約900万トンと大きく、その削減は深刻な社会課題となっている。同社によると、この900万トンのうち約200万トンは軟包材が占める。

三井化学グループは、わが国ポリオレフィン樹脂・フィルム製品の最大手メーカー。このため軟包材分野における廃プラ削減にも積極的取り組む。

その第一弾として、今年8月からフィルム加工・印刷工程で発生する廃プラスチックを再資源化し、軟包材用フィルムとして再利用するための実証試験を、全国グラビア協同組合連合会(田口薫会長)の協力で開始した。

2020年1月には、印刷済みフィルムを「ロールtoロール」で洗浄・印刷除去する技術を導入し、軟包材向けに安定した品質の再生樹脂の確保と、再度フィルム原料として循環利用する技術を検証する。

将来的には、ラミネート、製袋、充填工程さらに消費後の廃プラにまで対象を拡大し、マテリアルリサイクルのモデル事業として推進していく考えだ。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1573784663.pdf