2019年11月25日
東芝、血液1滴から13種類のがん 2時間で高精度検出
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東芝は25日、東京医科大学および国立がん研究センター研究所と共同で、1滴の血液から13種類のがんを2時間以内に99%の精度で検出する技術を開発したと発表した。

独自の電気化学的なマイクロRNA検出技術を活用して、簡便・高精度ながん検出技術を開発した。
今後、早期の社会実装に向けてさらなる研究を急ぐ。2020年から実証試験を進める。

がんは現在、日本人の死亡原因の1位で、2018年の死亡者数は約37万人と多い。生涯でがんに罹患する確率は男性で62%、女性47%に上っている。一方、がんは早期に発見できれば、生存率が著しく向上する。肺がんの場合だとステージ2の5年生存率は約60%だが、ステージ0では97%となる。早期発見は社会的にも重要な課題となる。

東芝は、簡便かつ高精度にがんを検出する手段として、血液中に約2,500種類あるマイクロRNAの注目してきた。日本医療研究開発機構の次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(体液中マイクロRNA測定技術基盤開発)事業に参画し、マイクロRNAを用いたがん検出技術の開発に取り組んできた。

今回、開発した技術を用いることで、高精度でのがんの早期発見が期待できる。これにより、早期の治療が可能となり患者の生存率向上に貢献する。

同社は同技術の詳細を、12月3~8日に福岡で開催される「第42回日本分子生物学会年会」で発表する。


ニュースリリース
https://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1911_06.htm