2019年11月27日
日立製、細胞の3次元培養法 自動化技術を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日立製作所

日立製作所は26日、iPS細胞大量自動培養装置を用いて、課題だった3次元培養法の自動化技術を新開発したと発表した。2次元培養法と3次元培養法をともに自動化したことで、心筋細胞などさまざまな細胞を大量製造できる。低分子化合物 を使って培地コストを低減した、マイオリッジ(本社:京都市、牧田直大社長)と共同開発した。

日立は12月1日から細胞製造の自動化を検討するユーザー向けに、最適な製造方法を提案する自動製造プロセスの構築支援サービスを開始する。マイオリッジと共同開発した知見を生かしてプロセスを精査し最適化方法を提案する。

再生医療には大量の細胞が必要だが、これまでは熟練者が手技で培養してきたため、製造できる細胞の数には限界があった。

日立は、iPS細胞を大量に製造する自動培養技術の開発に取り組み、2017年6月に研究用として自動培養装置を開発した。この自動培養装置には、培養容器や培地ボトルに無菌接続が可能な流路モジュールを用いた完全閉鎖系を採用した。このため品質の高い細胞を大量に製造することが可能となった。