2020年02月17日

日本触媒、再生可能エネから「グリーン水素」製造

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：日本触媒

日本触媒は17日、再生可能エネルギーからグリーン水素を製造する高効率のアルカリ水電解用セパレータを開発したと発表した。セパレータは乾式でガスバリア性に優れていることから、今後、グリーン水素の普及をサポートし、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献できる。 　 　地球温暖化防止対策として、CO2の排出量削減の取り組みが各国で進められている。水素で駆動する燃料電池の開発は一環で、今後、車載用や家庭用として需要の拡大が見込まれる。 　水素の代表的な製造法にはメタン水蒸気改質法があるが、水素製造時にCO2が排出されるのが課題だった。そこで製造時にCO2を排出しない製法として、再生可能エネルギーを用いたアルカリ水電解が注目され、世界各国で大規模実証プロジェクトが推進されている。 　アルカリ水電解用のセパレータは、水素製造効率に大きく影響するキーマテリアルで、生成した水素と酸素を透過しない高ガスバリア性と、低い膜抵抗(高イオン伝導性)とが要求される。 　 　日本触媒は今回、独自の有機無機複合技術とシート成形技術により、これらの性能を両立したアルカリ水電解用セパレータの開発に成功した。 このセパレータを用いることにより消費電力の抑制や、生成水素の純度向上などのメリットが期待される。 　同社はこの研究成果を2月26日～28日に東京ビッグサイトで開催される国際二次電池展に展示する。 　 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1581907339.pdf