2020年04月02日
デンカ、新型コロナ治療薬「アビガン」原料供給へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:デンカ

 デンカは2日、富士フィルム富山化学が開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬「アビガン錠」(一般名:ファビピラビル)の原料となるマロン酸ジエチルを青海工場(新潟県糸魚川市)で5月から生産開始すると発表した。政府要請を受けて、早急に生産体制を構築する方針だ。


「アビガン」は、富士フイルム富山化学が開発した、COVID-19 への治療効果が期待される抗インフルエンザ薬。COVID-19 は現在、治療法が確立されておらず、急速な世界的な拡大を受けて、先に世界保健機関(WHO)がパンデミックを表明するなど、有効な治療法の早期発見と開発が急務となっている。

 今回、「アビガン」の国内薬事承認を進める日本政府から、国内で一貫供給体制を構築するため、国産の原料を使用したいとの要請を受け、マロン酸ジエチルの供給を決めた。

◆マロン酸ジエチルとは
マロン酸ジエチルは、合成香料・農薬・医薬品などの原料として使用される有機化合物で、「アビガン」の原料となる。デンカは国内唯一のマロン酸ジエチルメーカーで、その原料となるモノクロル酢酸も同社関連会社のデナックが国内で唯一生産している。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1585811000.pdf