2020年05月08日
富士フィルム、新型コロナ用PCR検査装置・試薬発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルム和光純薬(本社:大阪市中央区、白木一夫社長)は8日、新型コロナウイルス遺伝子の検出が全自動で簡単に実施できる解析装置「ミュータスワコー g1」と、研究用試薬「ミュータスワコー COVID-19」を開発、同日から発売すると発表した。

同試薬の新型コロナウイルス検出“性能”については、厚労省および国立感染研から、陽性一致率100%、陰性一致率100%との結果が公表され、保険適用の対象となっている。

PCR検査は、国内では各地域の検査機関などで行われているが、検査工程が煩雑で、熟練した検査員が長時間かけて実施する必要があった。今回装置を自動化したこととで、従来4~6時間かかっていた検査時間が75分程度と大幅短縮できる。

今回開発した全自動解析装置は、核酸(RNA)の抽出・精製からRNAをDNAに転換する逆転写反応、DNAの増幅・検出までの工程を全自動で行う。マイクロ流路チップ内で遺伝子検出に必要な一連の工程を全自動で行うことができ、簡便な操作で迅速な測定を実現する。

作業時間を最小限に抑えて感染リスクを低減するだけでなく、熟練した検査員でなくても簡単にPCR検査が実施できるため、検査員の負担軽減と幅広い医療機関での迅速検査に貢献する。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1588898839.pdf