| 2020年05月08日 |
| 住化、イスラエル社と新型コロナ診断センサー開発へ |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
新型コロナウイルスへの対策が進むなか、住友化学は8日、感染症診断センサーを開発するイスラエルのナノセント社へ必要資金の約7割を提供すると発表した。同社が進める臭気検知デバイスを用いたウイルス感染症迅速診断センサーの開発を後押しする。 ナノセント社は、イスラエルのベンチャー企業で2017年の設立。ナノ技術による「ケミレジスタ」搭載の臭気検知デバイスとデジタル技術を融合したさまざまな新型センサーを開発中だ。同社は、新型コロナウイルスにもこの技術を活用し、鼻の呼気からウイルス感染を検知できる迅速診断センサーの開発に着手した。 すでに国内の病院や企業と連携して実証実験を始めている。臭気検知デバイスを用いた非侵襲かつ即時に判定ができる簡便な診断方法と、PCR法などによる高精度な検査方法を組み合わせて「短時間」「低コスト」「高精度」な感染スクリーニングシステムの実現を目指している。 住友化学は、迅速診断センサー技術の開発は、将来に発生が懸念されるパンデミック対策にも応用できると考えている。また、昨年からナノセント社と共同開発中の「体調可視化」による次世代ヘルスケアプラットフォームの基盤技術向上にも役立つと判断し今回の資金提供となった。 <用語の解説> ◆ケミレジスタとは :周辺の化学的環境(物質の吸着など)に応じて電気抵抗値が変化する材料で、さまざまな物質を検知するセンサーとして活用できる。一般にナノテクノロジー(物質を原子・分子レベルで制御し特徴的な素材を開発する技術)を活用した材料が用いられる。 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1588905785.pdf |