2020年05月18日
三井化学、体温を敏感に感知する新素材開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三井化学
体温で柔らかくなる新開発素材

三井化学は18日、ヒトの体温を感知してカラダに柔らかく馴染む新素材シート「HUMOFIT(ヒューモフィット)」を開発、先週から市場展開を開始したと発表した。

このシートは、触れた瞬間からどんどん柔らかくなり、あっという間にその手に馴染むという“不思議な感覚”を秘めている。この特性を活かして、「ヒトに寄り沿い、柔らかく包み込み、心地よい」を提供する。

その秘密は、ガラス転移温度(樹脂の状態が温度によって変化する)にあるという。HUMOFITのガラス転移温度は、約28℃。つまり室温(約23℃)とヒトの体温(約36℃)の間にガラス転移温度があるため、わずかに体温が加わるだけでシートのかたちが変化しやすい。

同社は形状記憶シートとして約3年前から同製品を展示会やウェブサイトを通じて紹介してきた。すでに多くのデザイナー等から反響を得ているという。

今後想定される用途としては、体へのフィット感が求められるアパレル、シューズ、シート、バンド、サポーター、寝具、ヘルメット、ヘッドホン、スポーツ製品などが考えられる。また、新型コロナウイルスの影響でリモート社会へのパラダイムシフトが進めば、ウェアラブル、VR、AR、eスポーツ、医療IoT などの新たな市場で需要の急拡大が期待できる。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1589776216.pdf