2002年05月15日
香西日化協会長“お別れ会見”「協会はプロ集団目ざせ」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:住友化学

 日化協は14日の理事会で次期役員候補を選出したが、香西昭夫会長(住友化学会長)は、その後の記者会見で「日化協の活動は、質的に大きく変った」など、会長職を退くに当たっての感想を述べた。
 
 同会長はまず「私は会長就任の前に副会長を2期4年やり、その前には国際委員長としてICCA関係の仕事をやってきた。その長い経験から言うと、この間に日化協の活動は中味も質も随分変った。何よりも国際連帯の中で行動するようになった」と語ったあと、「世界の化学工業が新しい時代に入り、環境や安全問題に対する認識が急速に高まった。三浦前会長の時代から、われわれも国際化に向けてシフトしていこうとなった」と振り返った。
 
 さらに「いまでは欧米とも素直に話し合い、議論し、協力し合う場もできている。市民団体とも対話してきた。それらの機会を通じて、化学工業というものが国民生活にどのように深く関わっているか、食料、医療、環境、さらに最近のITもそうだが、それこそありとあらゆるところで化学は貢献している。そういったところを正しく理解してもらわないといけない。そのためにレスポンシブル・ケア活動などにも力を入れてきた」と強調した。
 
 また、今後の課題として「日化協は環境、安全、社会との対話を進めていく上で、高い機能と専門性をもったプロの集団になってほしい」と要望した。その理由として、広い裾野をもつ化学業界には多くの学会や関係団体があるが、これからはそれらの団体との協力関係が重要になる。「その場合、日化協はオルガナイザーとして、周りから十分な信頼を得、効率よく仕事をしていかなければいけないからだ」と語った。