2020年06月30日
「全樹脂電池」のAPBに豊田通商 追加資金
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三洋化成

三洋化成工業は30日、次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」を開発するAPB(本社:東京都千代田区、堀江英明社長)が、豊田通商(本社:愛知県名古屋市、貸谷伊知郎社長)を引受先とする第三者割当増資により、追加資金を調達すると発表した。

APB は、全樹脂電池 (All Polymer Battery)の製造及び販売を行うスタートアップ企業。全樹脂電池は、活物質に樹脂被覆を行い、樹脂集電体に塗布をすることで電極を形成する。

同プロセスにより、従来のリチウムイオン電池よりも工程を短縮し、製造コスト・リードタイムの削減と、高い異常時信頼性、エネルギー密度を実現した。部品点数が少なくて済むバイポーラ積層型で、樹脂で構成しているため、電極の厚膜化が容易、セルの大型化が可能で形状自由度が高いなどの優れた特長を有する。

今回の資金調達は、3月に発表した第三者割当増資と同様、APBが開発する全樹脂電池の量産工場設立を主目的としており、全樹脂電池の量産技術の確立、製造販売の開始に向けた投資に充てる。豊田通商の資本参加により、商圏の拡大が期待できる。


ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1593496811.pdf