2020年07月01日
東ソー、東大に「次世代ジルコニア創出社会連携講座」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

東ソーは1日、東京大学、ファインセラミックスセンター (JFCC)、ワールドラボ社との4者協業で、ジルコニアセラミックスの特性・技術の向上と実用化を目的とした「次世代ジルコニア創出社会連携講座 」を東大内に1日付で開設したと発表した。

ジルコニアは医療や産業機械などの分野で幅広く使われ、東ソーでは機能商品事業の一角を占めているが、ジルコニアそのものの物性や発現のメカニズムには未解明点が多く残されており、原子レベルから組織を制御することで飛躍的に機能が向上する可能性がある。

新設した連携講座は、東大特任教授の幾原 雄一(総合研究機構)、吉田 英弘(マテリアル工学専攻)の両氏が担当教員として、ジルコニアの本質の理解と機能を極限まで追求する研究をけん引する。
設置期間は2020年7月1日から2025年6月30日までの5年間で、費用は7億1800万円。

具体的にはジルコニアの有する強くてしなやかな力学特性と柔軟な加工性、固体でありながら酸素イオンを通すイオン伝導性、高い屈折率から生まれる高透光性の4つの特性を追求する。これにより金属並みの力学特性と加工性、クリーンエネルギーのための超高速イオン伝導性、新たな光学材料開発のための高透光性などの機能を融合させるなど、ジルコニアの素材としての展開を加速させる。


ニュースリリース
https://www.tosoh.co.jp/news/assets/20200701_newsrelease.pdf