2020年07月02日

AGC、AIシステムでガラス製造の「匠」を実現

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：AGC

AGCは2日、自然言語解析が専業のFRONTEO（本社：東京都港区、守本正宏社長）と共同で、コンピューター上にガラス製造の知見を集約し、AIを用いて簡単にその知見を引き出す Q＆Aシステム「匠KIBIT」を開発したと発表した。 ガラス製造には、溶解・成形・加工などの複雑な技術や多くの知見が必要で、近年はこうしたノウハウや、熟練技術者から若手への技能伝承が大きな課題となっている。 AGCは、これらの課題を解決するため、2017年からAIやITを用いて「匠プロジェクト」に取り組んできた。 その中でFRONTEOが保有する、自然言語解析AIエンジン、KIBITR(キビット)を活用し、ガラス製造AI Q＆Aシステム「匠KIBIT」を新たに開発した。 これにより、熟練技術者の保有するガラス製造の知見を他の技術者が簡単に引き出せるようになった。 「匠KIBIT」は、 （1）質問：聞きたい質問を入力 （2）学習：質問の特徴をKIBITRが学習 （3）評価：KIBITRによるスコアリングを実施 （4）回答：類似度の高い質問に紐付いた回答を質問者に提示、の4プロセスで構成されている。 自動回答できなかった質問には、KIBITが熟練技術者に自動的に回答依頼を通知して回答する仕組みだ。 AGC は2017年から国内のガラス製造拠点で同システム導入のトライアルを開始し、現在、月間300件以上の利用がある。今後は国内ガラス製造拠点だけでなく、世界の同社グループ拠点に拡げていきたい考えだ。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1593656701.pdf