2020年08月18日
東大「人間と機械の動作のずれ」調整に手がかり
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東京大学

東京大学と東京工業大学の共同研究チームは17日、「人間と機械の間の運動のずれ」が調整できる手がかりを発見したと発表した。

スマートウォッチやウェアラブルデバイスなど、人間の生活を支援する機械には大きな期待が寄せられている。だが人間の意図と機械の動作のずれをどう防止するかの課題がある。

機械が人間の運動を支援する場合、人間と機械の運動を効果的に融合させるには、人間の運動・生体信号を正確に計測した上で状況や意図を適切にくみ取る必要がある。しかし、人間のダイナミックな動作を完全に予測することは難しく、機械の動作が人間の意図とずれてしまう場合が多い。人間が機械の動作のタイミングを予測できない場合、本来意図した運動が機械によって妨害されることもある。

研究チームは今回、人間の自発的意図に基づく随意運動(自発的運動)のタイミングに合わせて、機械から筋電気刺激を与え、機械が人間の運動を増幅させる実験系を構築した。実験では、自発的運動の開始から機械による介入までの時間差が知覚的に同時だと感じられる時間範囲を同定し、機械による適切な介入のタイミングを求めた。

また、時間的に異なる自発的運動の開始と機械による介入を知覚的に同時だと感じられるようにする手段として、知覚が順応する現象の応用可能性を実験的に明らかにした。

本成果は、外部から運動を与えて人間の行動を協調的に補助・誘導する人間と機械のインタラクションにおける認知メカニズムの理解に貢献する。さらに、人間の意図に沿ってより円滑に行動を支援できる人間機械協調システムの技術開発への応用など、幅広い展開が期待される。


詳細は東京大学 先端科学技術研究センターのホームページ。
https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20200813.html


本研究の成果は、米国東部夏時間8月12日に米国の科学雑誌「PLOS ONE」に発表された。