2020年09月08日
筑波大など、トマトの着果エネルギー仕組み解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

筑波大学、帝京大学、理化学研究所などの研究グループは7日、トマトが実をつけるためのエネルギー代謝の仕組みを解明したと発表した。

トマトの子房において植物ホルモンによって制御された代謝の仕組みをモデル化することに成功し、果実の着果を支えるエネルギー代謝の全体像を明らかにした。

トマトは、受粉後に生成される植物ホルモンであるジベレリンの働きによって着果が促進されることが知られている。着果を始めたトマトの子房では活発な細胞分裂を伴う急速な成長が生じることから、着果を維持するためには、その成長を支えるエネルギー代謝が重要な役割を担うと考えられる。だが、その全容や受粉やジベレリンが代謝を制御する仕組みは明らかにされていなかった。

研究グループは、ネットワーク解析などの数理的な手法により、トマト果実の着果におけるエネルギー代謝の仕組みを明らかにした。

本研究で明らかとなった代謝の仕組みやその制御の鍵となる遺伝子の情報を活用することで、トマトをはじめとした果実の生産性を向上させる技術や育種素材の開発が進むと期待される。


ニュースリリース参照
http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/200907ariizumi-1.pdf