2020年09月28日
東北大、シンプル窒化ガリウム素子/量子ドット観測 
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東北大学

 窒化ガリウムおよびその積層構造には興味深い電子物性があり、発光素子や大電力素子、高周波素子等で活用されるようになってきた。また窒化ガリウム微細構造を用いた量子細線や量子ドット等も報告され、量子系材料としても興味が持たれている。

 東北大学電気通信研究所の大塚朋廣准教授、ローム・中原健研究開発センター長らの研究グループはこのほど、シンプルな窒化ガリウム電界効果トランジスタ構造で、量子ドットが形成されることを観測したと発表した。

 精密な電気伝導測定により、トランジスタのON/OFF領域の境界において量子ドットに特徴的な電気伝導を観測し、不純物による量子ドット形成過程のしくみを解明した。
 
 今回の成果により、半導体量子ビット・センサ等の量子デバイスへの応用や、材料内のミクロな不純物評価等への活用が期待される。

 同成果は9月22日に、英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。