2020年10月05日
富士フィルム、写真現像技術で抗原検査キット開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは5日、写真の現像技術を応用して、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原検査キットの開発に着手したと発表した。現像に用いる「銀増幅イムノクロマト法」を活かし、迅速・高感度検出が可能なウイルス抗原検査キットの早期実用化を目指す。抗体の提供は横浜市立大学から受ける。

抗原検査は、迅速に検査を実施でき、その場で結果を確認できるメリットがあるが、PCR検査に比べて感度が低く、その高感度化が求められている。

同社は、2011年から独自の「銀増幅イムノクロマト法」を用いて、インフルエンザなどの感染症を対象に「感染症迅速検査装置」および専用試薬の販売を展開してきた。

発生初期のウイルスや細菌量が少ない状態でも検出でき、15分以内と短時間で判定結果が得られる高感度抗原検査システムで、現在、開発途上国への供給に向けてWHOの推奨を取得するための臨床評価を各国で実施中だ。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1601863939.pdf