2020年10月06日
東北大、高強度・軽量のセルロース単繊維を開発
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東北大学 流体科学研究所の高奈秀匡准教授は5日、米国ワシントン大学,スウェーデン王立工科大学との国際共同研究により、電場と流れ場による革新的なCNF配向制御法を開発し、CNFからなるセルロース単繊維の高強度・高靭化に成功したと発表した。

植物繊維(パルプ)をナノレベルまで細分化して得られるセルロースナノファイバー(CNF)は、高い機械的特性(密度が鉄鋼の5分の1でありながら、強度は鉄鋼の5倍以上)を持つ優れた環境適応新素材として世界的にも注目を集めている。

高奈准教授らは、セルロースナノファイバーを原料とする高強度・高靭性セルロース単繊維の新たな創製法を開発した。

交流電場と流動場を組み合わせた繊維配向法により,セルロース単繊維の引張強度および靭性がそれぞれ63%および120%増加することを実証した。

高強度・軽量というセルロースの特性を生かした新素材としての応用が期待される。

同成果は、米国科学誌ACS Applied Materials & InterfacesおよびNanotechnologyに掲載される。
また2020年9月9日にAdvances in Engineering (AIE)のウェブサイトで紹介された。


ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20201005_01web_CNF.pdf