2020年10月15日
国際農研、スーパー作物キヌアの多様性を解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:農林水産省

国際農研は14日、京都大学、理化学研究所、鳥取大学および株式会社アクトリー(石川県白山市)と共同で、世界で栽培されている南米原産のキヌア系統から純系の系統コレクションを作出し、キヌア系統の多様性を明らかにしたお発表した。

それぞれのキヌア系統について、種子の重さや背丈、茎の直径などの特性を調査し、日本を含む世界の温帯地域での栽培に適している系統を明らかにした。また、海水と同程度の塩分を含む塩水でも発芽できる系統があることも明らかにした。

同研究により、キヌアのもつ高い環境適応性や優れた栄養特性を支える分子メカニズムの解明に道が拓かれた。また今後は、原産国のボリビアなどの南米諸国だけでなく、100カ国以上に広がりつつある世界のキヌア栽培国において、干ばつなどの厳しい環境に適応し、スーパー作物キヌアの品種の育成が加速し、世界の食料安全保障、栄養改善、飢餓の撲滅に貢献することが期待できる。

同研究成果は、国際科学専門誌「DNA Research」の電子版(日本時間10月14日)に掲載された。


国際農林水産業研究センター・ホームページ
https://www.jircas.go.jp/ja/release/2020/press202003