2020年11月17日
経産省、石油・化学プラントにAI活用ガイドライン
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

経済産業省は17日、消防庁、厚生労働省と連携し、石油・化学プラント内でのAIの信頼性を適切に確保するための「ガイドライン」と、「導入事例集」を策定した。今後、プラントの保全・運転につながると期待している。

同省によると、AIを活用することで、石油・化学プラントの保安を飛躍的に高度化できる可能性がある。AIを適切に活用すれば、数百のセンサーデータをリアルタイムで分析し、微細な異常の兆候を発見したり、配管の画像から均一の基準で腐食状況を判断することなどが可能となる。

だが、現状ではAIの導入は、次の理由から限定的だった。

(1)厳格な安全性が求められるプラントでは、適切にAIの信頼性評価を行い安全への説明責任を果たす必要がある一方で、その方法論が示されていない。

(2)AIの投資効果が不明瞭なことに加えて、導入時に直面する課題が大きすぎてAI導入に踏みきれない。

◆「ガイドライン」の効果

ガイドラインは、プラント保安分野に特化してAIの信頼性(プラントの安全性や生産性向上のために期待される品質を果たすこと)を適切に管理する方法を示している。

本ガイドラインを活用することで、次のような効果が期待される。

▽プラントオーナー企業は、信頼性の高いAIによって保安力や生産性を向上させることができることに加えて、AIの信頼性について社内外へ説明責任を果たしやすくなる。
▽AIを開発し納品するベンダー企業は、本ガイドラインが要求事項を満たして開発をすることで、プラントーナー企業に対してAIの信頼性を説明しやすくなる。
▽プラントオーナー企業とAIベンダー企業の両者が、AI開発プロセスで要求事項を円滑に設定できるようになる。
(以下省略)


ニュースリリース参照

https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201117001/20201117001.html


●関連ファイル :プラント保安分野のAI導入促進の取り組み
https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201117001/20201117001-1.pdf