2020年11月20日

広島大など、多機能合金ハーフメタル直接観測成功

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：広島大学

広島大学と東北大学、高輝度光科学研究センターの共同研究グループは20日、大型放射光施設SPring-8の軟X線固体分光ビームライン（BL25SU）を使い、高品質な単結晶試料と、10マイクロメートルまで絞られた微小スポット軟 X線放射光を組み合わせた角度分解光電子実験により 、ホイスラー合金 Co2MnGe の3次元的 なバンド構造の直接観測に成功し「ハーフメタル」なバンド構造を示していることを世界初明らかにしたと発表した。 本研究成果は、より高い性能を示すスピントロニクス分野におけるデバイス開発や、理論計算による物質開拓も強力な指針を与えことが期待される。 物質の電気伝導の起源を明らかにするためには物質内部の電子のバンド構造の詳細な知見が不可欠となる。 Co2MnGeに代表されるホイスラー合金は、長年研究されてきたにも関わらず、バルクの3次元的なバンド構造の直接観測は実現できていなかった。 研究の成果は、米国の科学雑誌「Physical Review Letters」にアメリカ東部時間11月19日に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press20201119_03web_metal.pdf