2020年12月07日
富士フィルムのハンドジェル、コロナ対策に有効
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは7日、独自の抗菌技術「Hydro Ag」を用いた、殺菌成分配合ハンドジェルが、新型コロナウイルス (SARS-CoV-2)に対して、99%以上のウイルス不活化効果を有するとの評価結果を得たと発表した。評価試験は、帯広畜産大学と共同で実施した。

同試験には、現在、医療機関や介護現場向けに提供している、水溶性で高い保湿性を有する殺菌成分配合のポリマー(ハンドジェル)を使用した。

■評価試験の概要と結果
(1)ウイルス混合20秒および60秒経過後の評価
本ハンドジェルと純水に、それぞれSARS-CoV-2液を混合。室温で20秒および60秒反応させた後、ハンドジェルと純水のSARS-CoV-2混合液のウイルス力価比較し、ウイルス不活化を評価した。
その結果、ハンドジェルは、ウイルス混合20秒後に90%以上、60秒後には99.3%以上のウイルス不活化が認められた。

(2)塗布12時間後にウイルスを混合した場合の評価
本ハンドジェルを塗布した試験フィルムと、ハンドジェルから殺菌成分と銀系抗菌剤を除いた処方液を塗布した試験フィルムを、室温で12時間静置した。その後、それぞれのフィルムに、SARS-CoV-2液を滴下し、その上に無加工のフィルムを被せて密着させ、室温で3時間反応させた。
その結果、ハンドジェル塗布12時間後の試験フィルムには、98.2%以上のウイルス不活化が認められた。


これらの結果から、同社の殺菌成分配合のハンドジェルを使えば、1分後には99%以上のウイルスを不活化し、その後も、手についたウイルスを不活化しつづけることが期待できることを確認した。