2021年01月07日
デンカのがん治療用ウイルス剤、第一三共から申請
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:デンカ

デンカは5日、同社が開発を進めてきたがん治療用ウイルス「G47Δ(デルタ)」について、12月28日に第一三共から、再生医療等製品製造販売承認申請をが行われたと発表した。承認取得後はデンカが製造を担う。

「G47Δ」は、東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授が開発した、単純ヘルペスウイルス1型 (HSV-1) を遺伝子改変したがん治療用ウイルスで、全く新しいがん治療薬として期待されている。

膠芽腫(悪性脳腫瘍の一種)を対象とした第2相臨床試験(医師主導治験)は、有効中止(臨床試験の途中で有効性が証明され、その時点で試験を中止すること)という良好な成績で終了している。

「G47Δ」 はウイルスそのものを製剤化するため、 商用生産するには、大規模なウイルス製造方法や試験方法の確立が必要となる。デンカは、旧デンカ生研時代を含め、長年にわたりワクチンとウイルス検査試薬の開発・製造を行ってきた同社が、藤堂教授の委託を受けた。

2016年2月10日には医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品として先駆け審査指定制度の指定を受けているところから、申請後早期に再生医療等製品として承認されると期待されている。

<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1609996713.pdf