2021年02月04日
アステラス薬の白血病薬 中国で優先審査
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:アステラス製薬

 アステラス製薬は4日、FLT3(受容体チロシンキナーゼ)阻害剤の「ギルテリチニブ」について、中国の国家薬品監督管理局(NMPA)から、急性骨髄性白血病(AML)治療薬として条件付き承認を取得したと発表した。
 
 同剤は、2020年7月にNMPAから優先審査の指定を受け、11月には「緊急臨床ニーズのある海外新薬リスト」に掲載されて迅速承認された。
 
 「ギルテリチニブ」は、FLT3遺伝子内縦列重複変異(ITD)およびチロシンキナーゼドメイン変異(TKD)の2種類の変異に対して阻害活性を示す。AML患者の約30%に見られるFLT3-ITD変異は、野生型のFLT3に比べ、再発するリスクを高め、全生存期間を短縮させる。また、FLT3-TKD変異はAML患者の約7%に見られる。
 
 AMLは血液と骨髄に影響を及ぼすがんであり、罹患率は年齢とともに増加する。AMLは、成人の白血病の中で最もよく見られる分類の一つで、中国では毎年約80,000人が白血病と診断されているといわれる。