2021年02月04日
富士フ、医薬品候補の心毒性評価試験事業を開始
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは4日、医薬品候補化合物の心毒性評価試験サービスを2月26日から開始すると発表した。
子会社でiPS細胞の開発・製造を担う FUJIFILM Cellular Dynamics 社(FCDI) のヒトiPS細胞由来の心筋細胞を用いて、医薬品候補化合物による心毒性の発生リスクを高精度に予測する。

医薬品の研究開発では、非臨床試験で安全性が確認されても、その後の臨床試験で予期せぬ重篤な心毒性が発生することが多い。現在行われているhERG試験では致死性不整脈の発生リスクを高い精度で予測することは難しいという課題がある。

同社は、ヒトでの安全性の高精度評価手法の確立・普及を目指して、新規医薬品への応用可能性などを検証する「ヒトiPS細胞応用安全性評価コンソーシアム(CSAHi)」に参画、またFCDIが有するiPS細胞関連技術・ノウハウを生かして、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を心毒性評価試験に応用する研究を進めてきた。

今回、同社は、FCDIのヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いて医薬品候補化合物の心毒性評価試験サービスを、富士フイルム和光純薬を通じて受託する。

さらにFCDIのiPS細胞の知見・ノウハウなどをもとに顧客から預かった医薬品候補化合物の心毒性の発生リスクを高精度に予測し、その結果を顧客に迅速にフィードバックしていく方針だ。

ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1612416120.pdf