2021年02月15日
富士フ、米国でコロナワクチン原薬量産化進む
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは15日、バイオ医薬品の開発・製造受託会社(CDMO)の FUJIFILM Diosynth Biotechnologies(FDB)が米国ノースカロライナ拠点に続き、同国テキサス拠点でも新型コロナウイルス感染症ワクチン候補原薬の製造を開始したと発表した。

FDBは現在、米国2拠点でコロナワクチン候補原薬を量産している。また、英国拠点でも量産準備に入っており、今後、安定的な供給に向けた取り組みを加速させる。

FDBは米国のバイオ企業 Novavax,Inc.が開発中で、同国政府の官民連携プロジェクト「Operation Warp Speed」が開発を支援するコロナワクチン候補の1つである「NVX-CoV2373」の原薬製造を受注している。

今回FDB は、米国政府の助成の下、米国テキサス拠点に、2000Lの細胞培養タンク9基を設置し「NVX-CoV2373」の原薬製造を開始した。今後、米国ノースカロライナ拠点と米国テキサス拠点の2拠点体制で量産化し、米国におけるコロナワクチン候補の迅速・安定的な供給を行っていく方針だ。

また、英国では「NVX-CoV2373」の原薬の量産準備を進めている工場に、ボリス・ジョンソン英国首相が視察するなど、英国での同剤への期待の大きさが示された。

今後、同社は米国ノースカロライナ拠点から移管した生産技術と2000Lタンクを用いて、英国政府が調達する原薬を英国内で製造していくことになる。


ニュースリリース参照

米国2拠点で新型コロナウイルス感染症ワクチン候補原薬の量産を推進
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1613364717.pdf