2021年02月26日
住友化学、プラ資源循環利用拡大へ「推進室」新設
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は、プラスチック資源循環事業への取り組みを加速するため。4月1日付で「プラスチック資源循環事業化推進室」を新設すると26日発表した。

同社は、経営方針の中で重要課題の1つとして、プラスチック資源循環への貢献を掲げるとともに、石油化学事業で蓄積してきた技術や知見を生かし、容器等の薄肉化や詰め替え用に適したフィルム材料の開発など、プラスチックのリデュース、リユースにつながる製品の開発を進めてきた。

近年は、とくにマテリアルリサイクルとケミカルリサイクル技術の開発に注力している。マテリアルリサイクルは、使用後のプラスチックを回収、再資源化して使用するもので、石油化学部門ではすでに自動車部材向けのリサイクルコンパウンド事業の拡大を進めている。

一方、ケミカルリサイクルでは、他企業やアカデミアと共同で、ごみを原料としたポリオレフィン製造やメタノール合成、廃プラスチックの化学的分解による原料化について、研究を急いでいる。2020年代にも事業化したい考えだ。

今後、これらのケミカルリサイクル技術を広く社会実装していくためには、技術開発だけでなく、原料となるプラスチック資源の確保、リサイクル製品の市場開拓など多くの課題の解決にも取り組む必要がある。

このため今回、プラスチック資源循環事業化推進室を新設した。今後は同室を中心に顧客や他企業、自治体などとの連携も含めてケミカルリサイクル技術の事業化、循環利用の社会実装を推進していく方針だ。


ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1614320222.pdf