2021年03月15日
旭化成、LIB用セパレータ生産能力 大幅増強
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旭化成は15日、リチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ「ハイポア」(商品名)の生産能力増強を決定めたと発表した。

設備投資として約300億円をかけ、宮崎県日向市の既存工場敷地内内に年産3.5億m2の製造設備を増強する。
商業運転開始は2023年度上期の予定。

セパレータは、LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜で、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有し、正極と負極の接触を遮断してショートを防止する部材をいう。

LIB市場は、電気自動車の普及を背景に車載用途を中心に急速に成長している。
旭化成グループは、LIB用セパレータとして「ハイポア」と「セルガード」を有し、湿式膜と乾式膜の双方を手がけ、メーカーとして世界有数のシェアを占める。

現在、湿式膜は滋賀県守山市および宮崎県日向市に、乾式膜は米国ノースカロライナ州に生産拠点を置き、積極的に事業拡大中だ。

今回の増強で旭化成グループのLIB用セパレータの生産能力は、湿式膜が約13.5億m2/年、乾式膜が約5.5億m2/年、合計約19億m2/年となる。今後も需要の伸びに合わせて積極的な能力増強を行っていく方針だ。