2021年03月17日
東理大、汗中乳酸から高出力薄膜型バイオ燃料電池
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東京理科大学

東京理科大学 理工学部の四反田功准教授(先端化学科)らの研究グループは16日、筑波大学、山形大学、理化学研究所などと共同で、基板材料に和紙を使い、正極に酸素を還元する酵素(ビリルビンオキシダーゼ)、負極に乳酸を酸化する酵素(乳酸オキシダーゼ)を用いた薄膜型バイオ燃料電池を作製し、アレイ化(レーザ光で捕捉する)して、高出力のウェアラブル型バイオ燃料電池の開発に成功したと発表した。

さらに、乳酸濃度の増加にともない得られる出力を利用し、汗中乳酸濃度の検出が可能な自己発電型バイオセンシングデバイスの開発につなくこともできた。

紙を基板とすることで、フレキシブル、軽量、薄膜型電池としての性質が担保される。また、スクリーン印刷を用いることで、微細なものでも電極の形状を比較的自由に設計することがが可能となる。

これまで報告されている乳酸バイオ燃料電池と比較して、より高い出力が得られ、自己発電型ウェアラブル乳酸センシング・デバイスとしての活用や、市販の活動量計の電源としても利用可能であることを確認した。

同研究の成果は今後、とくに医療分野やスポーツ分野などで健康・トレーニング管理に活用可能な、小型・軽量ウェアラブルデバイス用の電源として期待できるとしている。


東京理科大学ホームページ:
https://www.tus.ac.jp/mediarelations/archive/20210315_0402.html