2021年03月30日
東洋エンジ、天然ガス処理の8リバースと包括協定
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東洋エンジニアリング

東洋エンジニアリング(TOYO)は30日、天然ガス処理技術を持つ米国エイトリバース(8 Rivers Capital, LLC)と包括協定書を締結したと発表した。

天然ガスの利用は、低炭素化社会推進に向けた柱の技術の1つとして期待されており、エネルギー・セキュリティー向上の観点からも重要となる。

天然ガス田は世界中に点在するが、不純物の少ないガス田から開発が進められてきた結果、硫化水素(H2S)などを多く含むサワーガス、二酸化炭素(CO2)などの多い酸性ガスについては、分離するための技術的難易度が高く、開発コストも高くつくなどから、あまり活用されていないのが現状だ。

エイトリバースがライセンスを保有するタート(TarT)プロセスは、高H2S・CO2の条件下で独自の蒸留技術を用いることで、従来のアミン溶媒を用いた化学吸収プロセスと比較して、設備費で約2割、運転費で約5割のコスト削減が可能となる。分離したCO2は液化されるため、CCS(二酸化炭素回収・貯留)やCCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)への活用優位性が高くなる。

TOYOは今回の包括協定によって、タート(TarT)プロセスを用いた基本設計に関する独占実施権を持つ。
すでに天然ガス処理プラントに多くの実績をもち、回収されたCO2を油・ガス田に圧入して増産するプロジェクトの実績も豊富だ。現在、回収したCO2の資源化チェーン構築プロジェクトにも参画しており、これらの技術をインテグレーションすることで、低炭素社会、循環型社会の実現に寄与していく方針だ。


ニュースリリース

天然ガス処理技術を持つ8 Riversと包括協定書を締結
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1617072216.pdf

Concluded a comprehensive collaboration agreement with 8 Rivers …
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1617072216.pdf