2021年04月08日
富士フ、3D画像の「脳解析」ソフトウェア発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは8日、AI技術を活用して頭部CT画像から、周辺組織と比較して高信号および低信号領域を強調表示する画像診断支援機能を搭載した「脳解析」ソフトウェアを開発したと発表した。

一般的に高信号及び低信号領域は、脳卒中診断の際に脳の出血状態や虚血領域の評価に活用される。同ソフトウェアを、当社の3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT(シナプス ヴィンセント)」のアプリケーションとして富士フイルムメディカル社を通じて5月に発売する。

なお、4月16日~18日にパシフィコ横浜(横浜市)で開催される「2021国際医用画像総合展(ITEM2021)」に同ソフトウェアを出展する。

脳卒中(脳梗塞・脳出血など)は、国内で年間約30万人が発症し、がん、心疾患、老衰に次いで第4位と多い。脳卒中が疑われる場合には、まず頭部CT画像から出血の有無を確認し、出血がある場合は薬物治療や手術治療が行われる。出血がない場合は脳梗塞の有無を確認する。いずれの場合も早期の治療が必要だ。

<「脳解析」ソフトウェアの特徴>

(1)高信号領域・低信号領域の強調表示
 頭部CT画像の高信号および低信号領域に色をつけて強調し表示する。これらは脳内の出血領域や虚血範囲の評価に用いられ、頭部CT画像診断の支援に繋がることが期待される。

(2)梗塞領域を定量化するASPECTSの算出
 脳梗塞の場合、CT検査に加えてMRIでより詳細な検査を行い、治療方針を決定することが多い。「脳解析」ソフトウェアと組み合わせて使用することで、脳卒中の画像診断ワークフローに活用できる機能を一貫して操作することができ、効率的な診断ワークフローを実現する。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1617848468.pdf