2021年05月17日
東北大「海底地すべり」現象を再現 新手法開発
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 東北大学災害科学国際研究所の寺田賢二郎教授ら研究チームは17日、最先端の計算力学手法を複数組み合わせることで、自然発生する「海底地すべり」現象を再現する方法を開発したと発表した。今後、地震や津波対策に生かされることが期待されている。

 津波は「海底地すべり」によって誘発される土塊・流体が影響し合う複雑な自然現象だが、その解明は大きな課題となっていた。寺田教授ら研究チームは、最先端の計算力学手法を複数組み合わせて独自の「MPM-FEMハイブリッド数値ミューレーション手法」を開発し、「海底地すべり」を時空間上で高精度に再現できることを実験上で確認した。

 今後、2018年にスラウェシ島(インドネシア)付近で発生した海底地すべりや、それに伴って起きた津波現象の解明にこの計算方法を応用研究するが、津波のメカニズム解明につながることがが期待される。

 同研究成果は、5月13日にComputational Mechanics誌に掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20210517_03web_mpm.pdf