2021年05月25日
ダイセル、世界初・ザクロ抽出物から食品素材
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:ダイセル

ダイセルは25日、ザクロ果皮から抽出したエラグ酸の腸内代謝物である機能性食品素材ウロリチンA(製品名:ウロリッチ)の発酵法技術を世界で初開発し、日本国内で販売開始したと発表した。

ウロリチンAは、ザクロに含まれるポリフェノール・エラグ酸が、ヒト腸内の腸内細菌によって代謝されてつくられる物質のひとつで、オートファジーやサーチュイン遺伝子の活性化などにより細胞を再活性化するウェルエイジング素材として注目されている。

ザクロ等、エラグ酸を含む食品を摂取しても、腸内細菌叢の条件が整わないとウロリチンAへ代謝することはできないため、普段の食事摂取から十分に補給することは難しく、食品素材原料としての開発が期待されていた。

これまで化学合成によりウロリチンAを製造する方法は報告されてきたが、日本国内では合成法による素材は食品原料として使用できない。ダイセルは、独自菌株を複数組み合わせ、嫌気性培養を行うことでザクロ由来のエラグ酸からウロリチンAを発酵で製造する方法を世界で初めて開発した。
今後は、ヒトでの効果検証など、さらなる機能性解明に取り組む。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1621925170.pdf