2021年06月16日
デンカ、新型コロナ変異部位10種類検出 試薬発売
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 デンカは16日、東邦大学医学部と共同で検証してきた新型コロナウイルスの変異遺伝子(部位)同時検出システムに使用する検出用試薬「IntelliPlex SARS-CoV-2 Variant Analysis Kit」の販売を同日から開始したと発表した。今年度の連結業績に与える影響などは精査中。

 同試薬は、同社が株式の33.4%を保有する台湾のPlex Bio 社 (本社:台北市)と共同で開発した。
 PlexBio 社が理化学品として発売している専用の反応用装置および検出用装置と組み合わせて用いる。

 高感度かつ同時多項目測定が可能なPlexBio 社のπコード法 技術を用いることで測定の手間を軽減し、新型コロナ感染対策に必要なアルファ株、ベータ株、ガンマ株等の変異株にみられる計10種の変異部位を同時に検出することができる。
 
 この同時検出システムは、理論上100 種以上の変異部位まで対応可能なことから、デンカは引き続き、新たな変異の発生や拡大に備えてPlexBio 社と試薬の開発に注力する。

<用語の解説> 

◆「πコード法」 :
 表面にIDパターンを刻印した磁性マイクロディスクに抗体や遺伝子測定用のプローブを固定することで検査対象の種類を特定し、同時多項目測定を可能にした技術。「IntelliPlex」システムはこのπコード技術を蛍光法による測定技術と組み合わせ、高感度と同時多項目測定を両立させた。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1623811211.pdf