2021年09月03日

北大、メタン菌の酵素複合体機能と構造解明

【カテゴリー】：ファインケミカル 【関連企業・団体】：北海道大学

北海道大学 低温科学研究所の渡邉友浩助教と米国マックスプランク陸生微生物学研究所の研究グループは3日、メタン菌から精製した超巨大な酵素複合体の機能と構造を解明したと発表した。 　メタン菌は、エネルギーに乏しい無酸素環境に生息している。このような極限環境でエネルギーを生み出すために重要な反応の一つを、フラビン型電子分岐反応（FBEB反応）という。 　 　この反応は，電子対の一つの電子を消費して，もう一つの電子を高エネルギー状態にするが、研究グループは今回、メタン菌から精製した超巨大な酵素複合体が、FBEB反応が生じた高エネルギー電子を二酸化炭素の還元と固定に直接利用することを発見した。 　この効率的なエネルギー変換プロセスは、環境と調和した新しいバイオテクノロジーの開発につながる可能性があると期待される。 なお、本研究成果は9月3日公開の「Science」誌にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/210903_pr.pdf