2021年09月14日
AGC、米国にメッセンジャーRNAの生産設備新設
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 AGCは14日、同社のバイオ医薬品CDMO事業子会社であるAGC Biologics社(本社:米国)が、旺盛な需要に対応するため、同社ハイデルベルグ工場(ドイツ)に、メッセンジャーRNA(mRNA)の製造受託サービスの提供体制を構築するとともに、その原料となるプラスミドDNA(pDNA)生産ラインの増設を決めたと発表した。2023年中頃の稼働開始を予定している。

 新型コロナウイルスワクチン用途で実用化されているmRNAは、新しい創薬モダリティとして注目され、ワクチン以外の分野にも需要の増加が見込まれている。
 
 AGC Biologics社は、ハイデルベルグ工場で事業化しているpDNAの製造で培った技術やノウハウを活かし、新たにmRNAの製造受託サービスを提供する。

 また、遺伝子・細胞治療薬拠点となっているミラノ(イタリア)工場の増強、ロングモント(米国)工場の買収に加え、mRNAだけでなく遺伝子・細胞治療向けの原料でもあるpDNAの製造能力を増強することで、世界でも数少ない原料から遺伝子細胞治療まで一気通貫のサービスを提供できるCDMOとして、さらなる体制の拡充をはかる。

 AGCグループは、今後も成長の著しい遺伝子・細胞治療分野に事業の幅を広げ、2025年には売上高2,000億円以上をめざす。

<用語の解説>
◆ CDMOとは :
 製造や製造方法の開発を受託・代行する会社。 Contract Development & Manufacturing Organization の略。


ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1631586771.pdf