2021年09月15日
トクヤマとパナ、副生水素から燃料電池 共同実証
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:トクヤマ

 トクヤマはパナソニックと共同で、純水素型燃料電池の実証を開始した。トクヤマの徳山製造所(山口県周南市)で発生する副生水素を用いて始めたと14日発表した。実証期間は、2023年3月までの予定。

 脱炭素社会の実現が世界の潮流となる中、次世代エネルギーの1つとして水素への関心が高まっており、苛性ソーダの製造工程で副生される水素の有効活用には大きな意義のある取り組みとなる。

 トクヤマは今回、徳山製造所内に実証機を設置した。パナソニックが開発する6台の純水素型燃料電池を1つのユニットに収めたシステム構成になっている。水素の供給配管や熱配管、電力出力ラインなどを集約してユニットに接続し、6 台の純水素型燃料電池を1つのシステムとして稼働させる連携制御を実現した。
 純水素型燃料電池の6台連携制御の実証は、国内で初めて。

 トクヤマは、イオン交換膜食塩電解法で苛性ソーダを製造する時に発生する副生水素を、純水素型燃料電池に安定供給する。実証機で発電した電力は製造所内の事務室で使用し、発電する際に生成する熱も温水にして回収し有効に利用する。トクヤマでは、副生水素の有効活用を図るとともに、水素を活用した地域貢献モデルの検討を進めてきた。今回の実証はその一環となる。
 
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1631598180.pdf